はじめに:転職を決意した、あの夜のこと

入社して3年が経ったころ、私は交際していた彼女とついに結婚することになった。

嬉しさと緊張が入り混じるなか、彼女からかけられた最初の一言が、今でも忘れられない。

「給料、安いね」

ショックだった。でも、否定できなかった。

年収は300〜400万円台。独身ならどうにかなる金額でも、家庭を持ち、子どもが生まれ、家を建てることを考えると、あまりにも心もとない。

「このままじゃ、子どもが生まれても家も立たないね。ある程度大手に転職したほうがいいんじゃない?」

その言葉が、私の転職活動の始まりだった。


転職前の私のリアル

当時の私のスペックはこうだ。

  • 年齢:20代後半
  • 在籍年数:3〜5年
  • 年収:300〜400万円台
  • 勤務先:名古屋の老舗・一部上場企業

実はこの会社、大学のあっせん(推薦)で入社した。本当は第一志望の企業があったのだが、そこは残念ながら落選。第二候補として紹介されたのが、この名古屋の老舗企業だった。

「一部上場」という言葉に惹かれて入社を決めた。業績はパッとしなかったが、安定感への期待は確かにあった。しかし3年以上勤めてみて気づいたのは、安定と給与の低さは、セットでついてくるということだ。

給料への不満は以前からあった。実は転職を決意する前、一度だけ上司に給与の低さについて相談したことがある。

そのとき上司に言われた言葉が、今でも頭に残っている。

「給料が低いという不満についてだけは、僕では力になれない。その他の話なら相談できるよ(笑)」

笑いながら言われた一言だったが、私にはこう聞こえた。

「この会社にいる限り、大きな収入増はあきらめろ」

結構ショックだった。でも同時に、ある種の覚悟も決まった。会社の中で解決しようとするのは無駄だ、と。

ただ、独身のうちはその覚悟も行動に変わらなかった。しかし結婚という現実が、私の背中を強く押した。

「変わらなければ、家族を守れない」

その危機感が、重い腰をついに上げさせた。


転職エージェントを選んだ理由

転職を決意した私がまず頼ったのは、インターネットだ。当時はまだパソコン通信が主流の時代。それでも、ネットにつないで転職情報をむさぼるように調べ続けた。

そのなかで出会ったのが、大手リクルート系の転職エージェントだった。

転職エージェントを選んだのには、理由がある。

自分一人では、求人の「表の顔」しか見えない。でも、エージェントなら会社の内側の情報——雰囲気、離職率、職場環境——まで相談できると知ったからだ。

実際に登録して担当者と面談すると、その期待は裏切られなかった。


エージェントを使って変わったこと

担当者は、親身になって一緒に求人を探してくれた。

私が相談したのは、給与面だけではない。「社風」「離職率」「会社の今の状況」といった、求人票には載らないリアルな情報をエージェント経由で引き出すことができた。

そして何より大きかったのが、これまでの仕事の経歴が大いに活かされたことだ。

3〜5年間で積み上げてきた実務経験は、転職市場では十分な武器になる。エージェントの担当者は、私のキャリアの強みを整理し、それを活かせる求人に的を絞って提案してくれた。

「自分のスキルって、意外と価値があるんだ」

その気づきが、転職活動を前向きに進める大きな原動力になった。


企業選びで最も気をつかったこと:ブラックを引かない「選択眼」

転職活動を始めたとき、元の会社の先輩にこう言われた。

「大手は大変だよ!」

だからこそ私が意識したのは、**「ブラックをなるべく引かない選択眼」**を持つことだった。

具体的に見ていたポイントはこうだ。

  • 離職率だけでなく、社風を重視する —— 数字だけでは見えない職場の空気感を確認する
  • 伸びしろのある会社を選ぶ —— 多少完成度が低くても、成長余地がある会社のほうが自分も活かされる
  • 堅牢なバックボーンがありつつ、今ちょっと困っている会社 —— 基盤はしっかりしているが、今まさに人手が必要な状態の会社は入社後に活躍しやすい

転職の結果:年収が200万円以上アップした

転職エージェントのサポートを受けながら活動を続けた結果、私は大手企業への転職に成功した。

年収の変化は、200万円以上のアップ。

数字にすると、あのころの自分には想像もできないほどの変化だ。結婚を機に感じた「このままじゃいけない」という焦りが、人生を大きく動かす転機になった。


転職して気づいた「メリット」3つ

1. 年収は、会社を変えることで一気に上がる

同じ仕事をしていても、会社が変わるだけで年収は大きく変わる。自分の市場価値を正しく知ることが、収入アップの第一歩だ。

2. エージェントを使うと「見えない情報」が手に入る

求人票だけでは会社の本当の姿はわからない。エージェントを通じることで、離職率や職場の雰囲気、社風といった内部情報にアクセスできる。

3. 積み上げたキャリアは、思った以上に武器になる

数年の実務経験はきちんと評価される。特に20代後半は、ポテンシャルとスキルの両方を評価してもらえる絶好のタイミングだ。


転職を迷っているあなたへ

転職エージェントへの登録は無料でできるし、話を聞くだけでも自分の市場価値が見えてくる。

動き出すことで、見える景色は必ず変わる。


まとめ

項目 転職前 転職後
年収 300〜400万円台 200万円以上アップ
勤務先規模 中小企業 大手企業
転職手段 転職エージェント
きっかけ 結婚・給与への危機感